2007年09月23日

Permanencia ~この国にとどまって~ 上映会

協会のお知らせ版でも紹介させていただいた、外国籍の子どもの学習などをサポートする市民団体が今日、「Permanencia ~この国にとどまって~」と題したドキュメンタリー映画の上映会をされました。
監督は日系2世のエリオ・イシイ氏。
舞台は神戸でしたが、ここ滋賀県は関西の中で一番南米の人たちがたくさん住むところであり、状況はほぼ同じです。

1908年~、国策として「さぁみんなで南米へ行こう」というキャッチフレーズで、多くの日本人がブラジルやペルーに「夢」を持って移住しました。
決して全ての人が成功したわけではなく、また、その時の苦労は相当なものだったと思います。
そして今、その2世、3世の人が日本に来られて仕事をし、生活をされています。特に入管法が変わってからは急増しています。

しかし、日本では、こういった歴史があることを知らない人たちも多いのではないでしょうか。
だから、単に「働いてお金儲けだけして国に帰る人たち」ぐらいにしか思っていない人も多いのだと思います。

映画では、幼いころにブラジルに渡った日本のおじいさんが登場し、どんな思いでブラジルに渡ったかを話されました。
そして、日本に住んでいるブラジルの子供たちの生の声や、日本で育ち、日本の大学に通う3人のブラジル人の体験などから、日本人だけでなくブラジル人に対してのメッセージが伝わってきました。
彼らが日本で暮らす上で、いろんな問題も出てきますが、それは決して彼らのことを理解していない人だけの問題でもないことも、そのドキュメンタリーは訴えているようでした。
きっと、「日本人と同じように生活しないと学校や社会でともに暮らしていけない」という体験談などは、ブラジルの人にとってはつらいことかもしれません。
でも、日本人もブラジル人も一緒に観たいドキュメンタリー映画でした。

最後にまた、その年老いたおじさんが登場され、日本で働き、暮らすブラジル人にむけて話されました。
「まだまだ、ブラジルには、たくさんすることがあるよ」と・・・。

「Permanencia ~この国にとどまって~」の「国」とは、日本、ブラジル、両方の意味だったのです。

3連休の真ん中ということもあり、参加者は少なかったのですが、手作りのブラジルのケーキなども用意されていて、上映の後、参加者が車座になって感想を述べることができました。
100年前、日本の国策で多くの人がブラジルに移住したこと、そして今、入管法により国が2世、3世の人を受けれているにもかかわらず、それに対するシステム(ひとの意識やまちづくり)が整ってないことを実感。行政、学校、職場、市民団体などが協力して、単に「支援」ではなく、「ともに暮らすシステムづくり」が大きな課題だと思います。

ともに「多文化共生社会をめざして」頑張りましょ~~~icon09iconN04



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